2015年6月13日
750Turboのレストア日記
コイツはトカゲのシッポの如く永遠に再生するのである。
プラグホールのネジが渋くなってきていた事はかなり以前から把握していました。
ただ、ヘッド搭載状態でタップを通す訳にも行かず「何かの機会」でヘッドを降ろした時に修正しようと考えてました。
プラグネジのタップはやや特殊サイズなので、これも探して購入し準備は万端だった訳です。
しかし、問題なく動いているエンジンをバラす気は起こらず、このまま放置しても・・・と思ってました。
その私の背を押してくれたのが373大将という訳です。
車検に出すときに一言「プラグは抜かなくていいよ」と、告げたなら今回の騒動は発生しなかったでしょう。
でも、お陰で久しぶりに燃焼室の状況が診れたし、やや音が気になっていたリフターの交換やタービンのシールに手を入れられたのは良かったです。
3番だけ焼けているのが判った点も良い成果です。
EXマニが塗装から帰ってきたらタービン搭載して試運転。
そしてスロットル同調と、まだまだ作業は続く予定です。
/(ー。ー)フゥ
373夫人からメールが届く。「緊急事態発生」らしい。
373家での緊急事態を想像するに、「大将が、奥さんの圧政に耐えかねて家出する」か、「買ったばかりのノートPCがまた壊れた」ぐらいだが・・・。
なにやら私の750turboに何か起こったらしいので確認に行くと・・・。
3番のプラグホールのネジピッチが飛んでしまったらしい。実はプラグホールのネジが渋いのは以前から気づいていたんです。
車検の際373さんに「プラグは抜かないほうがいいよ」と、一言掛けようかと思っていて・・・忘れてました。
悩んでいても仕方ない。373大将にも手伝ってもらい、速攻2時間ほどでサクッとヘッド・タービン下ろしました。
細かい手順は大幅省略! _(^-^)ゞ
3番以外はタップで修正できたが、ここだけは完全にピッチが飛んで消滅してしまっているので再生不能。
諦めてプロにヘリサート加工を頼もう。
ヘリサート加工は名古屋市の潟Rクカさんにお願いしました。
373大将直々に足を運んで届けてもらいました。
ヘリサートポートはバルブシートスレスレです。
久しぶりに燃焼室とご対面。プラグホールが傷んだ3番だけが妙に焼け気味。
ほかの気筒はススけているので、燃調が濃いのだろうか?インジェクションの問題か、はたまたスロットルの同調不良であろうか?
ヘッドの歪みも計ってもらい、必要なら面研磨をお願いしました。
結果最大0.04ミリの歪みで、加工職人さん曰く「全く問題ない」そうです。
因みにメーカー限界値は0.05ミリ。
さぁ〜修正が終わったからどんどん行くよ!
大将に手伝ってもらって、出来る限りのカーボン掃除。
バルブも掃除程度に自分で再研磨。
吸気側は少し磨いただけで、ほぼ以前の輝きを取り戻した。
スロットルホルダーもこの機会に交換。
接合面に薄くシーラーを塗って組み付け。
余談でであるが、タンク固定部のゴムも交換。
30年の歳月でヒビ割れておりました。
1番2番の間と、3番4番の間が煤けているのも気がかりだ。ヘッドの歪みだろうか?増し締めしなかったせい?
とにかくプラグホール用のタップは以前から用意してあったので早速4本とも通してみる。
加工屋さんに出すので、バルブ等すべて取り外す。
久しぶりにバルブスプリングコンプレッサーの出番。
仕舞い込んだので探すのに一苦労。
オイルラインのオリフィスはシール一体型が欠品なので別体式を注文したが、イマイチ適応に不安があったのでそのまま一体式を再使用。
バルブステムシールも新品に交換。
エンジンヘッドセンター前後のこのボルトは今回も交換しました。
ボルトにモリブデングリスを塗り、トルクレンチを使ってヘッドを固定。
転んでもタダでは起きません。以前から気になっていたバルブリフター8個すべてを交換。
排気側の痛みが大きいようです。
新品のリフターを洗浄して、バルブクリアランス数値を出す参考にするため厚みを計ります。
8個で0.03ミリ程度の個体差があり、交換前のリフターより最大で0.06ミリ厚く仕上がっています。
今回は、シムとリフター両方の厚みを考慮しながらバルブクリアランスを調整せねばならず頭の中は大混乱。
それでもすべての数値を把握しておいたお陰で、2回ほどの組みなおしでクリアランス数値は規定内に収まった。
因みに数値は排気0.11/0.11/0.09/0.12吸気0.14/0.14/0.14/0.17となった。
今回はバルブタイミングを間違えずにチェーンを掛けた。(つもり)
タービンも下ろしたので、気になっていた点の改善に着手。
タービンセンターのクリップは、車載状態で増し締めし易いよう反転を試みるも、ハウジング形状の問題で難しいようだ。
タービン吸気側ハウジングの周囲には、本来硬化型のシーラーが塗ってあった。
前回分解時に省略していたが、勘合部からのオイルの滲みが発生していた。
気密的にも良くなさそうなので、この機会にシーラーを塗布して組み直してみた。
使用したのはホルツの非硬化型シーラーです.。
タービンの塗装は今回は見合わせて、EXマニとカラーをカトーさんに塗装依頼した。
基本問題のないタービンをまた分解するのが億劫でして・・・。