2018年3月31日
750Turboのレストア日記
これからはモーター関連株が買いらしい
「シーズン前の軽い点検」のつもりで始めたスターターモーター整備。
蓋を開けたらトンでもないモンスターが出てきました。
前々から気にはなっていたものの、ここまで酷い状態だったとは・・・。
旅先でスターター故障とならずに幸運でした。
整流子の状態を見た時は、「モーター交換」を覚悟しました。
GPz750用やゼファー750・ZR-7用などが流用できる?雰囲気ですが、新品・中古共スターターモーターは高額です。
オマケに750turbo用はモーター容量600Wで、他のNA車用500W(これは間違えm(__)m500Wは400t?)より強力タイプ。
ピストンやピン・シャフトがNA車より太く厚く重いからですかねぇ?
他車種での採用もなく750turbo専用部品のようです。(ご注意:ガセネタです)
「まぁ、中身は同じだろう。時期をみてメンテするか。」と、GPz750用リペアキットを購入しておいて良かったです。
海外製部品なのである程度覚悟はしていましたが、予想したよりは「使える」パーツでした。
車齢的には当然ですが、もしスターターモーターを使いっ放しのオーナーさんがみえましたらご注意を。
回転軸を通し、ベアリングをスナップリングで固定したらドライブギアを装着し、こちらもスナップリングで抜け止め固定。
毎度おなじみ地獄の年度末シーズンを乗り切り、いよいよ春到来。
急激な気温上昇とともに、早速373さんからツーリングのお誘いがかかったりする。
冷間始動時に必ず異音を発するスターターモーターが気になっていた。
シーズン突入を前に、分解点検を敢行する事に。
スターターモーターの取り外しは、数ある整備作業の中では容易な種に入るだろう。
「時期的に、そろそろヤバいかな」と思い、リペアキットを購入してあった。
750turbo用ではないが、GPz750用が使えると踏んで購入。
分解洗浄したギアヘッド部の構成部品。
右下三個の金色メタルが、キット品の新品メタル。
しかし、実際は遊星ギア軸用の二個のみで大きい一個は、モーター軸用です。
エンジン側端部に付くベアリングやオイルシールもキットに付属。
新品の圧入も同様に。
抜いた旧品をあて物にすればOK。
カーボンブラシは磨耗限界を超え、もう少しでリード線が整流子に接触する所であった。
以前分解した際は、マダマダ大丈夫だったような記憶なのだが・・・。
綺麗に脱脂洗浄したギアケースにオイルシールをスプレーオイルを塗って押し込み装着。
このシールの手前にボールベアリングが収まります。
ベアリングの収まりは意外とダルで、簡単に入りました。
兎に角立ち止まっていても仕方ない。
リペアキットにカーボンブラシも入っているので、モーター筒体を拭き掃除して、新品ブラシをセットする。
反対側からは旧品の軸メタルを打ち込んで再使用。
部品構成をしっかり確認してから、作業をしましょう。
回転軸を戻す時に、スラストワッシャーを入れ忘れないようご注意。
遊星ギアの軸メタルは例の如く、ソケットレンチのコマを駆使して万力で押し抜きました。
ギアの幅よりもメタルの幅のほうが僅かに厚いので、メタルがギアのほぼ中央に来るようにセットします。
マズは遊星ギアヘッド部を分離して分解。
実はこの部分の軸メタルは、リペアキットには入っていない。
一旦叩いて打ち抜いてしまったが、再使用しました。
まぁ、ベアリングやオイルシールも一緒に抜けたから・・・ (-ω-;)
見るも無残な整流子。再生可能なのだろうか?
ダメで元々なら、この際遠慮なくヤラせていただきましょう。
ドリルのチャックに回転子セット。
スライダックで電圧を調整して、ドリルの回転速度を抑える。
続いてモーター部の分解へ。
内部はカーボンブラシのカスだらけで酷い感じ。
前後にそれぞれ厚みの違うスラストワッシャーが複数入っているので、並び順序を間違えないよう注意が必要。
Waaa〜o!Oh my God!!
開けてビックリ、コレは酷い!
整流子が焼けて磨耗し、デコボコじゃわい!
コレはショック〜Σ(T□T)
セットの大きなメタルは、モーターのギア部側の軸メタルなので、こちらもソケットコマを使って打ち抜き。
新品は旧品を当てて打ち込む。
比較的簡単にセットできます♪
問題はモーターのブラシ側メタルの交換だ。
ドンヅマリに圧入されているので、容易に抜けない。
1979年製新品電熱コンロを掘り出して、アルミカバーを加熱!
面倒なので直焼きしましたが、鉄板等敷いたほうが無難です。
革の手袋を装着して加熱したカバーを取り出し、メタルにパーツクリーナーを噴霧して急冷ス。
すかさずペンチで挟んだネジを突っ込み、カリの部分に引っ掛けて引き抜いた。
抜けるまで、加熱冷却を三回ほど繰り返す。
(〃´o`)=3 フゥ
我らが味方、モノタロウさんの鉄工平ヤスリの新品があったので、ドリルを30Vぐらいで回しながらヤスリを当てて回転子を削ります。
約1時間ほど削り続け、やっと全周が綺麗になった。
ヤスリを微妙に前後させていないと、深い周キズ模様に削りあがってしまうので、結構骨がおれる作業です。
続いて400番の布ヤスリを当てて、表面の研磨。
この作業を30分ほど。
先の細いピックツールで、整流子極間のゴミや銅バリを除去して、極間をしっかりさせます。
人様からおカネを頂戴するならもう少し粗面度が上がるまで研磨しますが、自分用ならこの程度で十分。
洗浄して整流子修復完了!予想外に上出来だ。
床に激闘の痕跡。銅粉が積もってマス。
遂に役者は揃いました。
組み立てます。
新品のカーボンブラシは長いので、細い銅線で縮めておかなければ回転子をセットできません。
グリスを薄く塗りながらスラストワッシャーをセットして、新品メタルを圧入したカバーを被せます。
ココでひと悶着。
新品のメタルにモーター軸が入りません。
叩いて入れたので変形した?
加熱して外した旧メタルに戻すのはもう御免なので、9ミリのドリルでエグリました。
極僅かのバリ?だったようです。圧入前に軸に入れて確認するべきでした。
ちなみに軸受けメタルをこんなドリルや鉄工キリで加工してはイケマセン。良い子はマネしないようにネ。
モーター脇には合いマークがあるので、合わせてから締め付け組み立て。
ギアヘッド側も、メタルやスラストワッシャーに薄くグリスを塗って組み付けます。
ギアヘッドもグリスを塗ってドッキング。
四輪車のバッテリーで回転チェックしてから、実車へ取り付け。
問題なくと言うか、以前より快調にエンジンはスタートしましたとさ \(^_^)/メデタシメデタシ