ここで組み立ててます。
Auto Factory 373
四日市市西阿倉川1660番地3
TEL・FAX 059−334−7887
バルブを新品に交換したのでもう一度バルブを磨きます。
新品のバルブは鋳肌のザラつきが残り、焼き入れしてあるのか真っ黒です。
今回は南さんに、旋盤に使うバイトの刃をもらって、それを手で押し当てて最初のひと皮むきました。
さすがに人力では削り込むことは出来ませんが、鋳肌のデコボコを削ることはできました。
その後は、前回と同じように布ヤスリの番手を変えながら仕上げました。
ただし、今回はすでに研磨屋さんにてバルブの擦り合わせが完了してたので、当たり面には絶対にヤスリを当てられません。
思いきった磨き込みが出来ず、計8本磨くのに5時間かかりました。
排気管を取り付けるスタッドボルトを植え込んでます。
バルブシートカットが終わったシリンダーヘッドは洗浄前にネジ穴すべてにタップを通してブラストの砂や汚れを取っておきます。
シリンダーやヘッドカバーとの当たり面は灯油で洗浄しながら、油砥石で軽く研いで汚れや微妙なバリを取っておきます。
これをしておかないと、後で油漏れなどを起こします。
仕上げの洗浄は灯油で2回した後、脱脂液にて灯油の油分を取り、オイル通路などをエアーガンにて徹底的に掃除します。
組み立て前の最後の仕上げなので金属カスなど残さぬようにします。
またまた8本磨き終わりました。
前回と合わせると16本。
我ながら「お疲れさん」ですな。
吸気側のキャブレターホルダも当然新品を取り付けます。
キャブレターホルダを取り付ける際は、ポートの径周とホルダの内周が一致するように手で固定しながら取り付けます。
ホルダ内周に成型バリが出ていたら、カッターナイフにてカットしておきます。
取り付けスクリューはキツク締めすぎるとベースが変形して2次エアーを吸い込む原因になるので、スクリューにネジロックを塗って、締め付けはほどほどにします。
国内仕様のエンジンと比べてみると、吸気・排気側ともポート径がきれいに整形されているような気が以前からしてます。
以前のオーナーがポーティング加工した?それとも輸出仕様は始めからある程度きれいにポーティング加工されてる?
どちらにしても、これ以上拡大する意味が無いので今回この部分は無加工デス。
バルブスプリングはインナー・アウターとも自由長チェックをします。
実はアウターのみ10年前のオーバーホール時に交換しました。
今回もアウターのみすべてが使用限界値ぎりぎりでしたが、これは新品の仕上がり長がもともと短いためです。
交換しても特に改善しないので今回は交換しません。
インナー側は十分基準値内でした。
このシリーズのエンジンは、バルブ周りがすべて共通部品ですが、750Turboのみ(だと思う)バルブスプリングシートの下にワッシャーを一枚噛ませる仕様になってます。
おそらくスプリングに初圧をかけて強化スプリング効果を狙っているのでしょう。
さて、後はバルブを組み付けるだけなんですが・・・。